賞与分割支給による社保料削減にメス

  30万円×2回の賞与を、月給として分割(例えば、6月・12月に29.5万円、その他の月は0.1万円の上乗せ)。 

 

①9月・翌年3月に月給の増額について月額変更を行う。 

②10月・翌年4月に月給の減額について月額変更を行う。 

⇒トータルで社会保険料を削減。 

 

  厚生労働省は、このような手法について、違法ではないが、制度の隙間を突いた保険料逃れであるとの見解を示しています。そして、抜け道を防ぐため、保険料算定のルールを見直し、日本年金機構や全国の健康保険組合などに通知しています。

 <通知の一部抜粋> 

 「通常の報酬」には、1か月を超える期間にわたる事由によって算定される賃金等が分割して支給されることとなる場合その他これに順ずる場合は含まれないこと。(平成27年保保発09185号、年管管発09182号ほか) 

 

☆この通知により、賞与を分割し、月々の手当として支給する手法は採れないことになりました。今後は、その新たなルールに従う必要があります。

 

 『1ヵ月を超える期間にわたる事由によって算定される賃金等が分割して支給される場合は「通常の報酬」に含まない』とされたことから、年4回以上支給される賞与として、道内企業でたまにある6か月間支給される「燃料手当」と同様に、支給額を12か月で割り、算定基礎届に上乗せすることになります