厚労省から、平成28年度の
1.長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果
2.賃金不払残業の是正結果
が公表されています。
詳細はこちら⇒【長時間労働】
【賃金不払残業】
【長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果のポイント】
(1)監督指導の実施事業場:23,915事業場
うち、15,790事業場(全体の66.0%)で労働基準関係法令違反あり
(2)主な違反内容
[(1)のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場]
①違法な時間外労働があったもの:10,272事業場(43.0%)
このうち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が月80時間を超えるもの:7,890事業場(76.8%)
②賃金不払残業があったもの:1,478事業場(6.2%)
③過重労働による健康障害防止措置が未実施:2,355事業場(9.8%)
(3)主な健康障害防止に係る指導の状況
[(1)のうち、健康障害防止のため指導票を交付した事業場]
①過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導: 20,515事業場(85.8 %)
②労働時間の把握が不適正なため指導:2,963事業場(12.4 %)
【平成28年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果のポイント】
(1)是正企業数 1,349企業 (前年度比1企業の増)
うち、1,000万円以上の割増賃金を支払ったのは、184企業
(2)支払われた割増賃金合計額 127億2,327万円(同27億2,904万円の増)
(3)対象労働者数 9万7,978人 (同 5,266人の増)
(4)支払われた割増賃金の平均額
1企業当たり943万円、労働者1人当たり13万円
まずは、「適正な労働時間の把握・管理」が出発点!
厚労省から“労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン”が示されていますので、ご参考まで。⇒【ガイドライン】
ちなみに
厚労省はネットからも疑わしい企業の情報を収集しているとのこと。
⇒『厚生労働省は平成27年度から委託事業により、インターネット上の賃金不
払残業などの書き込み等の情報を監視、収集する取組を実施している。労基
署は、当該情報に基づき必要な調査等を行う。』