昨年度の男性の育休取得率は7.48%(女性の取得率は83.0%)。7年連続で増え、過去最高となりましたが、前年度からは小幅の上昇、依然低水準です。
背景には、収入の減少、出世に影響するのではという懸念、職場での男性の育児参加への嫌がらせ(パタハラ)、同僚への負担が増えることから遠慮・・・・といったことが挙げられるでしょうか?
政府は2002年に少子化対策として「2012年までに男性の育休取得率10%を達成する」ことを目指していましたが、目標に遠く及ばないまま、「17年までに10%」「20年までに13%」「25年までに30%」と目標を先送りしてきました。
この状況を改善するため、男性の育児休業取得促進策を盛り込んだ育児・介護休業法と雇用保険法の改正案(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案)が閣議決定され、今国会に提出されています。
【改正の概要】
1.男性の育児休業取得促進のため、子の出生後8週間以内に4週間まで取得す
ることができる柔軟な育児休業の枠組み(男性育休)の創設
(1)休業の申出期限は、原則休業の2週間前まで
※現行の1か月前までより短縮
(2)分割して取得できる回数は2回
(3)労使協定を締結している場合は、労働者と事業主の個別合意により、事
前 に調整した上で休業中に就業することが可能
2. 育児休業を取得しやすい雇用環境整備および妊娠・出産の申出をした労働
者に対する個別の周知・意向確認の措置の事業主への義務付け
3. 育児休業(男性育休を除く)を分割して2回まで取得することを可能とす
る
4. 常時雇用する労働者数が1,000人超の事業主に対し、育児休業の取得状況
の公表を義務付け
5. 有期雇用労働者の育児休業及び介護休業の取得要件のうち「事業主に引き
続き雇用された期間が1年以上である者」であることという要件を廃止
※労使協定で除外することは可能
6. 育児休業給付に関する所要の規定の整備
成立すれば、上記1.5.は令和4年4月1日から施行となります。
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企業のメリットとして「ワーク・ライフ・バランスの両立」「モチベーション・働きやすさの向上」「組織生産性向上」「企業イメージの向上」等が挙げられます。